Tuesday, December 30, 2008

行く年

IMG_5951.JPG by you.

 ようやく昨日、今年最後の勤務を終えた。朝、出がけに神社のお札と、父の遺影に手を合わせ家を出た。大過なく一年を終えることができたことに感謝している。
 来年はどんな年になるのだろう。世界的な不況は「百年に一度」と叫ばれ、大手企業によるリストラが連日のようにニュースで取り上げられている。来年はその不況があらゆる業種に連鎖し、蔓延していくのだろうか。我が社も例外ではないだろう。いや、例外でいれる企業などもはや存在しなくなるのかもしれない。
 2008年も明日で終わる。この記事を書き終えたら、私は佐賀の実家に帰る。従ってこの記事が本年最後となる。「BONKLEY食堂」を見てくださっている皆さん、1年間お付き合いいただきありがとうございました。来年はそんな暗澹とした中で生きていくことになるだろうが、木もれ日のような暖かい写真や記事をアップしていきたいと思う。私のつたないブログでひとりでも癒されてもらえるよう頑張って書いていきたい。

 みなさんも、良い年をお迎えください。
 

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Wednesday, December 24, 2008

Merry Christmas

light by you.



 娘からクリスマスプレゼントにキーホルダーをもらった。

 サンタにも渡しといてねと、サンタの分も預かった。

 今夜、来たときに渡さなければ・・・

 

 I wish u a merry xmas.






 
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Sunday, December 21, 2008

クリスマス・イルミネーション

IMG_5381.JPG by you.

 金曜日の夜、出張から帰ってきた。昨日は休日。夜、家族で食事に出かけ、警固公園のクリスマス・イルミネーションを見に行った。公園には、きれいに飾られたイルミネーションをひと目見ようと、たくさんのカップルや家族連れが押し掛けていた。
 もうすぐクリスマスである。家内は娘たちへのプレゼントにこっそりゲームソフトを買ったと言っていた。それをサンタからのプレゼントとするのだが、中学1年の娘はいくら何でも気づいているだろう。気付いていない振りをしてくれている娘の方が、何だか大人に思えたりもする。
 イルミネーションを見ながら、いつまでこうやって家族でクリスマスを楽しむのだろうかと思った。あと5年もすれば、上の娘は、彼氏と出かけるようになるのだろうか。ふたりで白い息を吐きながら、きれいに飾られたクリスマスツリーを見上げるのだろうか。勝手に想像し、お父さんはちょっと羨ましくなったのだった。
 

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Thursday, December 18, 2008

今年最後の出張

IMG_4714.JPG by you.

 明日木曜日、今年最後の出張で東京へ行く。最近は一人で日帰りがほとんどだったが、明日は久しぶりにスタッフを従えて1泊で行くことになった。
 スタッフにどこで飲みたいかと聞いたら、下北沢へ連れて行ってくださいと言われた。東京の事務所は品川の外れで、夜行動するにはいささか不便なので、渋谷に宿を取ることにした。まずは渋谷で東京の仲間と落ち合って一杯、それから下北沢でもう一杯。「新宿ゴールデン街も行くか?」と聞いたら勘弁してくださいと言われた。いいところなのだが。
 渋谷も下北沢も行く店まで既に目星を付けている。スタッフにお店のHPを見せたら、さすが段取りがいいですねと褒められた。実は最後に食べるラーメン屋まで密かに決めている。

 明日の夜が待ち遠しい。
 東京の居酒屋とラーメンが恋しいのである。
 


 
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Sunday, December 14, 2008

舞鶴のホットドッグ屋さん

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 舞鶴・大濠公園の周辺には5軒ほどワゴン車のホットドッグ屋がある。その中の1軒、陸上競技場入り口付近にあるお店に最近良く行く。店主は「太陽にほえろ」の長さん(下川辰平)に似た、恰幅がよくて温厚そうな方である。聞けばここに店を出して40年になるらしい。
 今から40年前だから1968年(昭和43年)におじさんは店を始めたことになる。まだ、平和台球場があって西鉄ライオンズが奮闘していたころである。シーズン中はさぞかしお店も繁盛したことだろう。今では球場も無くなり随分お客さんも減りましたと、おじさんはウインナーをオーブンで焼きながら私に話してくれた。
 店の裏は福岡城の登り口で、イチョウの黄色い葉が石畳を埋め尽くしていた。おじさんは私に裏のイチョウの写真は撮りましたかと聞いた。私が撮りましたと答えると、次は桜の頃がいいですよと言って、お城の桜が風に吹かれ舞い散る様子を、嬉しそうに話してくれた。おじさんはワゴン車の窓から、ずっとお城の桜が咲くのを見てきたのである。多分、毎年桜の花びらが開くのをおじさんは心待ちにしているのだろう。私には何だか羨ましく思えた。
 雨の日も雪の日も、うだるように暑い日も凍えるように寒い日も、おじさんはホットドッグを焼き続けてきた。私は40年という歳月に畏敬の念を感じる。来春の桜が待ち遠しくなった。ワゴン車の横のベンチに腰掛け、桜吹雪を見ながらホットドッグを食べたくなったのだった。




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Saturday, December 13, 2008

義父

IMG_4579.JPG by you.

 義父の見舞いに行った。今年3度目の入院である。午後から一人で見舞いに行こうと、古本屋で古い雑誌を1册、和菓子屋で饅頭と金鍔を買って病院に行った。
 病室に入ると義父は新聞を読んでいた。音を立てないように静かに入り、ベットの横に置いてあった椅子にすっと座った。それでも義父は私に気付かず新聞を読み耽っていたので、しょうがなく声を掛けると驚いたように私を見た。
 話し相手が欲しかったのだろう。病状から社会情勢・年金問題まで延々と喋り、私は聞き手に徹することになった。話が一段落すると、私が持って来た雑誌に目を向け「歴史物か?」と尋ねた。買って行ったのは銀座の特集が組まれた古い雑誌である。銀座の雑誌だと言うと、もう銀座に行くこともないだろうと義父は言った。
 来年で義父は76歳になる。会社を引退したと同時に病気が発病した。私の父も同じように現役を退いて間もなく病に伏せた。戦後の復興に大きく貢献し、ひたすら働いてきた世代である。それゆえ、晩年は悠々自適に生きて欲しかった。
 私が帰った病室で、私が買ってきた雑誌を手に取って、「来年は元気になって銀座にでも行ってみるか」と思い立ってくれないだろうか。何か目標を持てば元気になるかもしれない。もうちょっと頑張って欲しいと思うのだった。





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Wednesday, December 10, 2008

IMG_4193.JPG by you.



 八方に伸びるその枝が、何だか救いを求める手の

 ように見えたのです。

 


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Sunday, December 07, 2008

丘の上

IMG_4084.JPG by you.



 丘の上から道行く人を眺めていた。

 土曜の昼下がり、誰もいない丘の上では、楓が赤く揺れていた。





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Saturday, December 06, 2008

12月

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 12月に入った。今朝はこの冬一番の寒さとなり、福岡でも雪が散らついている。
 普段、暑がりなので厚着はしないのだが、さすがに寒く、クローゼットの奥からセーターを引っ張りだして着ている。やはり、ふかふかのセーターは暖かい。セーター一枚で幸せな気分になれたのだが、着膨れして熊のようになってしまっている。
 会社ではもう忘年会の話が飛び交っている。部の忘年会に、同じフロアで働く人たちの忘年会。同期の忘年会に取引先との忘年会。締めくくりは29日に行われる納会と目白押しである。特に納会は全社を挙げて盛大に行うため、準備も大変である。私の部署がそう言った社内行事を執り行わないといけないのだが、今回は女子社員たちにイベントを企画させ行うことにした。実は企画するのが面倒臭かったのである。「君たち女性が楽しめる企画にしていいよ」と言ったら、バンドを呼びたいと言い出した。企画を任せた以上、駄目だとは言えない。「呼びたいなら呼んでいいけど、どんなバンドか説明してくれ」と言ったら、早速そのバンドのCDを持ってきた。
 今朝起きて聞いてみたが何だかよくわからない。何だかよくわからないけど、来週取締役に説明としないといけないので、今日明日で一通り聞いておかないといけない。それはそれで難儀である。

 そんなこんなであっと言う間に12月は過ぎて行くのだろう。1年を振り返る時間さえもなく新年を迎え、またひとつ年を重ねるのである。

 
 
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Sunday, November 30, 2008

よかトピア通り

IMG_3843.JPG by you.

 写真は”よかトピア通り”のイチョウ並木。よかトピア通りは1989年に開催されたアジア太平洋博覧会(通称「よかトピア」)会場へのアクセス道路であったことからその名がついた。
 博覧会があった年、僕は27歳だった。その年の夏、僕は「よかトピア」を観に行く約束を、とある人としていた。しかし、とうとう行かないままに博覧会は終わってしまった。僕にとって博覧会は幻となってしまった。
 あれから20年。時折、自転車に乗ってその通りをただ用もなく走っている。そんなこともあったなと思いながら走っている。



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Tuesday, November 25, 2008

色鉛筆

IMG_3483.JPG by you.



 多分、減ってる色ほど好きなんだろう。

 だから君は赤が好きなんだと思う。

 ランドセルは紫を選んだけど、本当は赤が好きなんです。

 自分では気づいていないかもしれないけど。




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Monday, November 24, 2008

屋台

IMG_3467.JPG by you.



 裸電球の下のささやかな空間で、ささやかな夢を語る。

 握った焼酎のグラスを見つめながら、男は語り始めるのです。





 
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Saturday, November 22, 2008

晩秋

IMG_3091.JPG by you.

 突然秋が終わり、唐突に冬が来ようとしている。
 この間まで暑かったのに、気づいたら木枯らしが吹いている。博多は九州場所の最中で、町中で相撲取りを見かける。明日は千秋楽。終わればもう冬である。
 1本の大銀杏が舞鶴公園にある。公園の外れにひっそりと立っている。この銀杏の木は何故か周辺の銀杏より落葉が遅い。先週見に行った時には、まだ十分には色付いていなかった。そろそろ明日ぐらいは見頃だろう。
 明日は朝からその大銀杏をカメラに収めに行こう。とっておきの1枚が撮れるように願って、今日は眠ることにしよう。
 



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Monday, November 17, 2008

Untitled

IMG_3118.JPG by you.



 何かが気になって、何も書けなかった。

 大したことではないのだけれど・・・


 明日から冷え込むらしいです。

 

 

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Wednesday, November 12, 2008

ハイボール

IMG_2649.JPG


 ハイボールを飲んだ。

 そしてハイボール用のグラスをもらった。

 お元気そうで何よりです。この間、久しぶりに下北で飲みました。





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Tuesday, November 11, 2008

くちぱっち





 くちぱっちはハンバーガーが好きなのかな?
 
 僕はハンバーガーよりおむすびが好きなんだな。


 
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Saturday, November 08, 2008

IMG_1454.JPG by you.


 いつからだろう

 マクドナルドのハッピーセットを注文しなくなったのは。

 いつからだろう

 夜が怖いと言わなくなったのは。

 いつからだろう・・・




 
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Monday, November 03, 2008

記念日



 金曜日から昨日まで東京にいた。以前私が所属していた事業部の同窓会が東京であったのである。
 2年前、私たちが所属していた部署は、事業売却に伴って廃部となった。売却先に事業承継を行ったのが2年前の11月1日であり、この日を私たちは「承継記念日」と言っている。2年前までは机を並べて仕事をしていたが、今ではそれぞれ別のセクションで働いている。メンバーの中には、事業売却に伴って売却先の企業へ転籍となった者もいる。
 同窓会の企画から手配まですべて私が行った。7月終わりから当時のメンバーに連絡をとって、お店の予約も早々と9月には済ませていた。11月1日、当時オフイスがあった六本木のビルに集まり、そしていつも食事をしていたお店で昼食を取り、それから売却先の企業がある麹町まで歩いた。
 当時私たちは打ち合わせのため売却先の企業まで、毎日のようにタクシーで往復していた。その道をみんなで歩いてみたのである。六本木一丁目から赤坂を抜け、そしていつもタクシーから見えていた弁慶橋のボート場で、みんなでボートに乗った。ここでみんなでボートに乗ることが私の念願でもあった。夜は当時行きつけだったお店を3軒ほどハシゴし、3次会が跳ねたのは午前2時を過ぎていた。
 あれから2年、みんな多少の悩みを抱えつつも元気に頑張っていた。また、行きつけだったお店の人たちも健在で私たちを明るく迎えてくれた。3軒目の店を出て名残惜しくみんなと別れ、予約していたホテルに部長と二人戻った。
 すべてが楽しく、すべてが懐かしかった。昨日自宅に戻り、まだ私はその余韻の中にいる。そして来年の記念日のことを考え始めている。11月1日は私たちの記念日である。
 








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Sunday, October 26, 2008

5台目のMac

 iMacを買った。金曜日までそんな予定はなかったのだが、買わなければいけない羽目になった。
 ことの成り行きはこうである。金曜日、上の娘がiPodを買ってきた。仕事から帰って曲を入れてやろうと、iBookに繋いだらiTunesのバージョンが合わなかった。私のiBookのiTunesはバージョン7なのだが、どうやら最新バージョンでないと曲をダウンロードできないようである。早速、iTunes8をダウンロードし、インストールしようと思ったら、今度はOSが合っていなかった。いろいろ調べたら、私のiBookではOSをこれ以上バージョンアップできないことが判明した。娘のiPodに曲を入れるためにはMacを買い替えなければいけないと言うことが、2時間くらいかけてようやく分かったのである。
 土曜日の朝、家内にそのことを言うけど信用しない。私の策略だと疑っているのである。ようやく家内に理解してもらったが、洗濯機をついこの間買い替えたばかりである。買いたければ自分の小遣いで買えと言うのである。渋々、私のカードで購入することにしたのだった。
 購入したのはiMac。実は1年前から欲しかった。ついでにAirMacも購入し、ネットワークを無線化した。これが5台目のMacになる。初めて購入したのが「Perfoma 5200」、上の娘が生まれた頃だった。当時の機種からすれば、驚異的にスペックが進化した。あの頃から比べれば信じられないくらいに安くなって高性能になった。
 当分は新しいMacに没頭しそうである。寝不足になりそうである。


  

Sunday, October 19, 2008

丘の土手に咲く花


 ここにだけ咲いているのです。

 丘の土手に、静かに咲いているのです。

 


Tuesday, October 14, 2008

Ducks


 それは陽が昇るまでの束の間のことだったけど

 一緒に泳ぎたくなるくらいきれいだったのです。

  


Monday, October 13, 2008

アヒル


 どこに行ったら買えますか?

 ちょっと、いかしてるじゃないですか。


Sunday, October 12, 2008

足跡

 昨日、私のブログのカウンターが1万を超えた。スタートとして3年あまり、1万回のカウントのその半分以上は私自身によるものと思うが、それでも、少数ではあるかもしれないが、愛読いただいている方がいるようである。いつも見ていただいている方々へ、この機会にお礼を申し上げたい。世の中に、恐らく星の数ほどのブログあると思うが、その中で私のブログに立ち寄っていただいたことに感謝したい。そして、たどり着いたその偶然に感謝を捧げたい。もし、手間でなかったらコメントをいただけると嬉しいです。あるいは”ABOUT ME"からメールでもいただけると嬉しいです。
 いつの日か、「BONKLEY食堂」というバーを出そうと思っている。カウンターに七席くらいのこじんまりとした店に、私が撮った写真を展示したいと思っている。その時には、まずみなさんをご招待したいと思う。いつになるか分からないけど、その時はかならず。


 

ピンクリボン2008

 今年もピンクリボンキャンペーンの時季になった。唐津からの帰り、思い出して福岡タワーに寄ってみたら、予想通りタワーはピンクにライトアップされていた。写真を撮って家で去年撮ったものと見比べてみたら、去年より綺麗にとれていた。1年間で少しは上達したようである。
 来年はさらに上手くとれるよう、三脚を持って行こう。できればカメラも良いのを買いたいのだけれど、自分の腕では今ので十分だと言い聞かせておこう。
 それにしても、写真ばかり撮らせてもらって気の毒だから、このキャンペーンに恩返ししなければいけない。タワー内に募金箱でもあるのだろうか。



唐津

 1年ぶりに唐津に行った。家族4人でドライブしたのも、久しぶりであった。家内は唐津の友人たちとランチをするようになっていたので、私と娘たちは家内と別行動をとった。
 3人で食事をして、それから浜の方へ出てみた。もう6年程前、唐津に住んでいた頃に、娘たちとよく歩いた道である。当時上の娘が小学1年生。日曜日の午前中、家内が掃除をする間に3人で浜をよく散歩したのだが、上の娘は当時のことを辛うじて記憶していた。
 西の浜から唐津城に上がり、唐津の町を眺めてみた。霞が出ているようである。街全体が薄ぼんやりとしている。東の浜には白波が押し寄せいる。波頭が立っては消えて行く。その光景が、眼下から浜の先の方まで延々と繰り返されている。
 そろそろ家内と待ち合わせの時間である。城を下り、そしてまた町の方に3人で戻って行った。娘たちは冗談を言いあいながら、追いかけっこでもしているように、じゃれあい歩いて行く。何だか、このまま昔住んでいたマンションに行ってみたら、家内がいて掃除機をかけていそうな気がした。そんな筈はないのだが、何だかそんな気がしたのだった。

Monday, October 06, 2008

10月

 早いもので、もう10月である。6月に開始した我が社のクールビズも9月一杯で終わってしまった。夏の間はスーツをほとんど着ることもなく、ポロシャツにチノパンで済ませていたが、さすがに長袖を着ないといけない。かと言って今更スーツを着る気もせず、ボタンダウンにジャケットを引っ掛けて通勤している。そんな格好で家を出て行くから、私がリストラにあったのではないかと娘が心配したようである。会社と言いつつ、実は公園で弁当食べているのではないかと疑ったようである。
 話しは変わるが、先週永年勤続の表彰を受けた。歳がバレてしまうが今年で勤続25年になる。何も取り柄が無いので辛抱して働いていたら、もう四半世紀が過ぎてしまった。ここまで来たらこのまま定年まで突っ走るしかない。
 定年まであと15年足らず。そろそろ老後のことを考えなければならない。まずは健康であること。それから、写真の腕を磨くこと。あとはお金だが、金は天下の回りものだと信じておこう。

Sunday, September 28, 2008

背中


仕事帰り、暮れてゆく海を見つめながら、ああ今日も一日が終わっ

たと煙草を吸うのは、何十年も続く儀式なのだろうか。港の風景に

男の背中が溶け込んで見える。

いい背中をしている。正直に生きてきた男の背中をしている。


Saturday, September 27, 2008

曼珠沙華


 曼珠沙華。ちょっと不吉な美しさを感じるのは何故だろう。




Tuesday, September 23, 2008

切り抜くこと


いかに上手く切り抜くかなんですよと、若い写真家は僕に言った。

その言葉を意識して切り抜いてみたら、そこにさらに切り抜かれ

た緑があった。なんだか可笑しかった。 





Sunday, September 21, 2008

大平山

 写真は門司港「大平山」のラーメンである。木曜日仕事で門司を訪れ、閉店間際に駆け込み、何とか食べることができた。信じられないがこのラーメン屋は17時が閉店なのである。
 目の前にどんぶりが運ばれてくる。まずスープを一口いただく。純粋な豚骨ではない、鶏ガラとの合わせのようである。全体的にまろやかで甘みのある美味しさを感じる。トッピングは焼豚、もやし、ネギ、それに支那竹。支那竹が標準のラーメンは福岡では珍しい。
 最近のラーメン屋ははったりが多い。麺の湯切りのパフォーマンスや、”究極”だの”至高”だの言葉を乱発し自画自賛しているが、肝心の味は薄っぺらで深みが無い。美味いものを食べさせたいという思いは感じられず、ただ手っ取り早く金儲けのためにやっているような店ばかりである。
 そんな中でこの大平山は創業40年の歴史に裏付けされた、本物のラーメンである。町外れにひっそりと佇む名店である。さぞかし休日は家族連れで混み合うのだろう。しかし、繰り返し言うが閉店は17時である。せめて19時にして欲しい。そうすれば、また出張の時に行けるから。




Monday, September 15, 2008

メリーゴーランド


 信じられないかもしれないが、大濠公園のミスタードーナツには

 メリーゴーランドがあるのです。

 真夜中、馬たちはお店を抜け出して大濠公園の池の回りを走って

 いるのです。というのは嘘だけど、大濠公園のミスタードーナツに

 メリーゴーランドがあるのは本当です。いつもグルグル回っていま

 す。

 

Sunday, September 14, 2008

灯籠


 お城へ月を見に行く途中、灯籠が道を照らして私らを誘った。

 それは、月よりきれいだった。

 

 

  

Sunday, September 07, 2008

プーラールおばさんのクッキー


 写真は姉から土産にもらったモン・サン・ミッシェルの名物クッキー、通称プーラールおばさんのクッキーである。私も一度はモン・サン・ミッシェルに行ってみたいと思っているが、あいにく金も暇も持ち合わせていないので、老後の楽しみにと思っている。
 私は日常、あまりクッキーを食べることはない。クッキーよりも煎餅、ケーキよりも饅頭を好む、生来の日本人である。しかしこのクッキーは美味しかった。私が普段口にするクッキーはどれも甘過ぎ味が気取っているが、このクッキーは素朴で押し付けがましくない味なのである。美味しい美味しいと家族四人で言いながらあっという間に平らげてしまった。なので、残念ながら中身の写真はないのである。
 このクッキーの創始者プーラールおばさんは1852年に生まれたらしい。日本ではペリーが浦賀に来航する前年である。モン・サン・ミッシェルは元来修道院であるが、フランス革命から1865年までの間、監獄として使用されていたらしい。プーラールおばさんが島のパン屋に嫁いだ頃は、ようやく修道院として復活し島が息を吹き返した、そんな時代ではなかったかと思う。そして再び賑わいを見せた島で、プーラールおばさんは巡礼者をもてなすためにホテルを開業する。それが
”ホテル ラ・メール・ プーラール”である。このホテルはクッキーもだが料理も有名であり、オムレツもまたもモン・サン・ミッシェルの名物となっている。
 姉からもらったクッキーの空き缶を眺めながら、ホテル ラ・メール・ プーラールでオムレツやサン・マロ湾の海の幸を食べながらワインをぐいぐい飲んでいる自分を想像した。空想のフランス旅行を楽しんでみたのだった。


 

Saturday, September 06, 2008

代々木

 金曜日、代々木にいた。打ち合せが予定より早く終わったので、予約した飛行機までの約2時間、急遽代々木に事務所を構える友人に会いに行った。
 ひとしきり喋り終え事務所を後にした。気付いたらもう薄暗くなっていた。瀟酒な四丁目の住宅街を抜け三丁目の信号に出て駅へと向かった。ここを真っすぐ行けば代々木駅に突き当たる。左手には細い路地が入り込み、路地の奥から飲み屋の灯りが漏れる。新宿の喧噪が嘘のようにひっそりとしている。新宿に勤めていた頃小田急で通勤していたが、時間があればひと駅前の南新宿で下車し、この界隈をぶらぶらしながらよく会社まで歩いた。
 駅に向かいながら当時のことを思い出していた。上の娘がまだ小学校2年生だった。会社帰りに東急ハンズでおもちゃを買って帰ったり、紀伊国屋で本を買って帰ったりしてあげていた。そのころから5年の時が過ぎた。また東京勤務になることはあっても、もう東急ハンズでおもちゃを買って帰る必要は無い。
 ホームに立ってそんなことを考えていたら堪らなく淋しくなった。無性にあの頃へ戻りたくなった。予期せず代々木を歩いて、私はふと、娘たちと縄跳びしたり、ブランコに乗ったり、雪だるまを作ったりしていたあの頃へ戻りたくなった。

Monday, September 01, 2008

公園のペリカン

 8月最後の昨日、いつもの休日通り自転車に乗って写真を撮って回った。浜辺の写真や天神の街角など色々撮ったが、どれも気に入らない。一枚だけ残ったのがこの写真だった。写真は近所の小さな公園で撮ったのだが、このペリカンの顔が何とも言えず良い。私には、夏休み子供の相手に疲れ果てたように見える。
 今日から二学期。ペリカンは昨日まで来ていた子供たちが来なくなって、一息ついているのではないだろうか。と同時ちょっと淋しく思っているのかもしれない。長年連れ添った夫婦のように隣りのイルカ(?)と遠くを見つめ、言葉少なにこの夏あった出来事を回想しているように見えたのだった。

Saturday, August 30, 2008

唐辛子

 九州では唐辛子のことを胡椒とも言う。ラーメンなどにかけるコショウのことは「洋胡椒」といって使い別ける。青胡椒(青唐辛子)を使った大分県特産の調味料「ゆず胡椒」はもはや全国的に有名になりつつある。
 韓国では料理にふんだんに唐辛子を使うが、一説には秀吉の朝鮮出兵の際に加藤清正が日本から朝鮮半島に持ち来んだらしく、韓国ではこの日本渡来説が定説となっているらしい。本当かどうか知らないが、もし本当だとすると、加藤清正は韓国の食文化に大きな影響を与えたことになる。
 話しは変わるが、九州では一般的に一味唐辛子を使うが、関東では七味を好むようである。九州人は辛さのみを唐辛子に求め、山椒などの風味をむしろ嫌う傾向にある。
 死んだ父が青胡椒を好きだった。夏になれば庭から千切ってきて、そうめんやみそ汁などに入れてよく食べていた。子供の頃、それが男の食べ方だと思っていた。大人の男の食べ方だと思っていた。   


Tuesday, August 26, 2008

KURUMI

 町内にケーキ屋ができた。お店の名前を”KURUMI”と言う。路地裏の奥まったところにあるので、あるいは近所の人でもまだ知らない人がいるかもしれない。よくもこんな所で・・・ といったらお店の人に怒られるかもしれないが、ケーキ屋KURUMIはそんなところにひっそりとある。
 早速お店に行ってシュークリームを買った。ついでにお店の中やケーキの写真も撮らせてもらった。お店は店主の女性がひとりでやられているようで、ケーキの種類も限られているが、家内曰くあれで十分らしい。家内が言うことは常に正しい。絶対に正しい。でも、モンブランがあるといいなと僕は思う。
 シュークリームは結構美味しかった。女房が買ってきた米粉ロールもなかなか美味しかった。2丁目待望のケーキ屋さん。これからこの界隈のみんなに愛されKURUMIは繁盛していくだろう。そして、クリスマスにはKURUMIのケーキが2丁目の家々のテーブルを飾るようになるのだろう。

Saturday, August 23, 2008

鉄なべの餃子

 ”鉄なべ”は博多を代表する餃子専門店である。博多の餃子と言えば一口餃子、一般的な餃子の半分ほどのサイズである。なぜ、博多の餃子は一口サイズなのか。インターネットで調べてみたがよく分からない。気の短い博多っ子が、早く焼き上がるように小さくしたのではないかと勝手に推測する。
 鉄なべの餃子はその名の通り、鉄の鍋に入って出てくる。注文ごとに鉄の鍋に入れて焼くのである。焼き上がりはカリカリとしてて実に香ばしく、ヘルシーな感じがする。初めて食べる人は、これは餃子なのかとあるいは首を傾げるかもしれない。
 そもそも、焼き餃子は満州地方の食べ方らしい。満州から引き揚げてきた日本人によって普及されたものと思われる。満州地方では家庭で餃子を一から作って焼くのだろう。母親が餡をこね、みんなで皮に包む。そんな光景が満州には今もあるのだろうと思う。
 一口餃子を頬張りながら、遠き満州を思う。実際は食べるのに忙しいのでそんな暇はない。ビールを喉に流し込み、一口餃子をいっぺんに2・3個放り込む。これを何度も繰り返し、おなかが満たされて行く。最後にみそ汁を飲んで店を出る。博多は餃子もまた格別である。 

Monday, August 18, 2008

蛇口


 雨上がり、近くの海岸に行った。

 仮設水道がカッコ良かったので1枚撮った。

 よく見ると写真を撮ってる自分が蛇口に映ってる。

 ちょっと間抜けな感じがしたのだった。

 

Saturday, August 16, 2008

夏休み



 束の間の夏休みを取っている。1泊2日で佐賀の実家に帰り、昨日の夜福岡の自宅に戻った。
 どうしたものか連日雨に見舞われている。昨日も車で帰っていたら途中で雷雨に遭い、川のように雨が流れる道路をハンドルを握りしめ帰ってきた。今日も昼前から降り出し、今、ようやく上がろうとしている。滝のような雨音がやっと遠ざかり、蝉の声に変わろうとしている。
 雨が上がったら浜まで出掛けてみようか。明日までの夏休み、夏らしい一枚を撮って来よう。

 

Tuesday, August 12, 2008

落日


 僕が眺めている夕日は、同じ瞬間、デンマークの人がたぶん

 朝日として拝んでいるのです。

 僕が仕事を終えてビールをゴクゴク飲んでいるとき、デンマークの

 人はたぶんコーヒーを慌てて飲んで仕事に出て行くのです。

  

 



Saturday, August 09, 2008

夏草



  兵どもが夢の跡を、額に入れて飾りたくなったのです。




路地裏


 写真は先週訪れた門司港の路地裏である。ふぐの提灯が何とも可愛らしい。
 路地裏が大好きである。私自身の性分が、華やかな表舞台より目立たない裏方を好むからかもしれない。賑わう表通りより、人気もまばらな路地裏の方が何とも居心地が良い。
 株式(相場)の格言に「人の行く裏に道あり 花の山」という言葉がある。他人と逆の行動をとった方が儲かる場合が多いという意味なのだが、私の場合、路地裏を歩くことはこの心理にも似ている。美味しそうなお店を発見しないか、居心地の良さそうなバーは無いか、わくわくしながら歩いている。人が通らない道ほどきれいな花が咲いているものである。



Thursday, August 07, 2008

階段



 ドアから漏れるひとすじの光だけが階段を照らしていた。

 階段には階段の精がいるような気がしたのです。


 

Tuesday, August 05, 2008

帽子



 僕も帽子を冠ってボブディランを歌ってみたいと思うのです。

 あなた程帽子が似合うのなら。

 

Saturday, August 02, 2008

化粧水


洗面所に置いてある化粧水の瓶が気になって仕方なかった。

女房のいない間に、こっそり写真を撮ってみた。

妖しく光る化粧水。グラスに氷を入れて注いでみたくなった。

門司港駅

 写真はJR鹿児島本線門司港駅のホームである。
 門司港駅は初代九州鉄道の駅として明治24年に開設された。駅舎は大正3年に建てられ、全国で唯一国の重要文化財に指定されているらしい。当時の街の繁栄や日本の勃興を感じさせる、実に情緒のある駅である。
 昨日仕事でこの街を訪れ、ひと時駅舎の中にいた。駅舎に佇みしばし門司港が隆盛であった時代に思いを巡らしてみた。日本が中国大陸に進出し始めた時代、たくさんの外国船が門司港に碇を降ろした。この駅で汽車を下り新天地を目指した人も多かったのだろう。様々なドラマがこの駅で繰り広げられたのだろう。
 ベルが鳴り電車がホームに着いた。乗客がホームに降り立ち改札へ流れて行く。私はその人の流れの中に、往時の亡霊を探していた。

Tuesday, July 29, 2008

柳の下


 柳の下、僕はドジョウじゃなくてウナギを一匹発見したのです。



Sunday, July 27, 2008

モノクロ


 まぶしすぎると、モノクロになってしまう。

 光りが強いほど影は深いのです。  



ひまわり

 写真は大濠公園”ひまわりプロジェクト”によって植えられたひまわりである。途中つぼみを刈り取られる被害に遭いながらも、みんなに見守られようやく大輪を咲かせた。
 写真を撮っていたら何人かの人に話しかけられ、事件について尋ねられた。「誰が、何故そんなことをするのでしょうか?」無論私が知る由もない。屈折した心の持ち主がやったのだろうとだけ答えた。春先にもチューリップが刈り取られるという事件があったが、同一犯によるものと推測される。
 近年、秋葉原の殺傷事件を始め猟奇的な事件が多い。自分の存在価値を見いだせない若者が暴発し、彼等に何ら関わりのない人にも矛先を向け、その有り余るストレスの捌け口としている。何ともやるせない気分になる。どうしてこんな世の中になってしまったのだろうと嘆くばかりである。
 彼等は自分だけが不幸の淵にたっていると思い、成功している人、幸せに生きている人たちへ逆恨みしているような感を受ける。決定的に履き違えているのは、自分の不幸を人のせいにしてしまっていることだと思う。確かに恵まれない環境で育った、同情すべき境遇の人もいるかもしれない。しかし、不平不満だけを抱えて生きていても、何ら事態は好転しない。


 おもしろき こともなき世を おもしろく 

 すみなすものは 心なりけり


これは、高杉晋作の辞世の句である。下の句は高杉を看病していた野村望東尼が付け加えたとされているが、私はこの句が好きである。面白くない世の中を唯一面白くできるのは、自分であることに気付いて欲しい。
 来年の夏、ひまわりのつぼみを刈った犯人が、ひまわり畑の前で立ち止まり、水をまき、そして雑草を取ることに期待する。きっと彼(あるいは彼女)の心の中にもそんな気持ちがあるはずである。