Sunday, September 25, 2016

学窓

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 娘の高校の学園祭が行われ、女房と二人で出掛けた。高校三年生になる娘、今年が最後の学園祭であった。
 娘は茶道部に所属しており、茶室でお茶を立て訪れた父兄たちをもてなしていた。茶室がちょっと込み合っていたので、待つ間に校舎の中で行われている出し物を見て回った。各教室では部活動の作品の展示や、食べ物の販売、お化け屋敷などが行われており、父兄や学生たちで賑わっていた。

 そんな来場者で混雑する校舎内を移動する中で、ふと窓から見えた風景に目が止まった。写真がその風景である。校舎三階の西側の窓から、正面に大きく見える円形の建物はヤフオクドームである。右側にはお寺の赤い五重塔があり、日本の伝統とドームの建築美の融合に、ある種の美しさを感じた。
 娘は三年間この風景を見て来たことになる。この風景を高校生活の思い出と共に記憶に刻み、娘は来年の春にこの学校を巣立って行く。その風景を娘に代わってカメラに納めた。娘の高校生活の記念にカメラに納めたのだった。



Monday, September 19, 2016

豚足

すべての写真-140

 写真は先週、私の行きつけの居酒屋で撮った豚足料理の写真である。この日は女房と二人で久しぶりに外食したのだが、女房が大の豚足好きで、この日もメニューに豚足を見つけると、女房は迷わず注文した。
 博多の焼き鳥屋では塩焼きにした豚足を供する店が多いが、この店では薄く小麦粉をまぶした豚足をフライパンで焼き、それに酢醤油をかけて食べる。これがなかなか美味しくてこの店の名物にもなっており、私もよく注文する。

 私が学生だった頃、バイト先に明石の方から応援に来ていた谷やんという男がいた。身長は180cm以上あり、体重も100キロを超える大男だったが、気が優しくいつもニコニコしていた。私と谷やんは同い年だったこともあって親しくなり、休みの日に一緒にドライブに行ったりもしていた。
 その谷やんが応援を終えて明石に帰ることになった。最後の夜、屋台に行きたいと言い出したので、二人でバイト先の車を借りて、久留米の屋台まで駆けつけた。
 その時谷やんが、メニューに豚足と書いてあるのを見つけ、どんな料理か私に質問した。文字通り豚の足を焼いただけの料理だと説明すると、谷やんはニッコリ微笑んで記念にと豚足を注文した。
 久留米の小さな屋台で、力士と見紛うばかりの巨漢の谷やんが、豚足に食らいついている。その姿がおかしくて今も記憶に残っている。もう、三十年以上も昔の話であるが、豚足を見ると時々谷やんのことを思い出す。今も元気にしているのだろうかと、思い出すのである。





車窓

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 お盆、親戚の初盆へ行くため、ひとり伊万里へ向かった。有田まではJRの特急電車に乗り、有田から松浦鉄道に乗り換え、昨年亡くなった叔父の家へと向かった。
 写真は西有田あたりで撮ったものである。炎天下、エアコンの効いた車内から、車窓にまぶしく広がる景色を見ながら、10年以上前、このあたりを営業で回っていた頃のことを思い出していた。お世話になった取引先の方々、そして営業で忙しく回っていた頃のことが、懐かしく思い出された。
 東京へ異動となり、お世話になった取引先に最後に挨拶に回った時、とあるお店の奥さんが涙を流して別れを惜しんでくれた。私の営業成績は大したことはなかったが、そのことが私には後に大きな糧となった。その時に伊万里焼の高価なセットをいただいたが、使うのが勿体なく、今も大切にしまっている。
 そんなことを思い出しながら、なつかしい風景を眺めていた。青々とした空がどこまでもまぶしく続く中を、一両編成の列車に揺られていた。







Sunday, September 18, 2016

もとむら

最後に追加した項目-226

 ラーメンは進化している。良きも悪きも進化し続けている。進化の過程では利益が優先され、集客のために味は誇張される。出来上がったものは極端な味付けの、うすっぺらなスープであり、値段だけが一人前である。
 そんな中、かたくなに味を守り続けている店がある。写真がそんな昔ながらの味を守り続けている店のラーメンであるが、見ただけでそれが尋常でないことがわかる。
 屋号を「もとむら」と言う。佐賀市内の外れにその店はある。ウオーキングの帰りに友人たちと立ち寄ったが、誰もがこの味に黙り込んだ。深みのあるスープは優しくクリーミーであり、よくぞこの味を守り抜いたと、その苦労を賞賛したくなる。
 残念ながら、博多にはもはやこのレベルの店はないだろう。ラーメンブームは続くが、いつかどこかで、その進化はターニングポイントを迎えるだろう。いつかは本来のラーメンに回帰して行く作り手が、登場するのだろうと思っている。








夏の記憶

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 大きな入道雲を右手に見ながら、山頂を目指した。
 この光景が今も忘れられずにいる。
 今も蝉が鳴き続けている。






Sunday, September 11, 2016

中洲JAZZ

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 久しぶりに記事を書いている。暑かった夏も終わり、ようやく街も火照りが引きつつある。週末、博多の街の風物詩となりつつある中洲JAZZが今年も開催された。
 年々、来場者数も増えているようである。昨夜の中洲大通りはごった返す人で、足の踏み場もないくらいに、盛り上がっていた。基本的に無料でアーチストの演奏が聴けるイベントだが、その運営は大丈夫なのだろうかと心配しつつ、毎年楽しみにしている。
 昨夜、妻と二人に久しぶりに出かけ、お目当てのFridePrideのステージを十分に楽しんで帰って来た。中洲の熱狂の中にしばし身を置いて、元気をもらって帰って来た。