Monday, January 29, 2007

落書き

 バスのシートに書いてあった。しかも左右両方のシートに。

 博多駅に着くまで、ずっと眺めて意味を考えたけど解らなかった。

 何を言いたいのだろうか・・・

 

Sunday, January 28, 2007

後輩

 金曜の夜、会社の後輩二人を引きつれ西中洲に行った。とあるバーに入り二人から仕事や上司に対する不満を聞いた。聞いてもどうしてやることもできない。いつかお前たちの時代が来るから、それまで辛抱しろとだけ言った。楽しく生きることを考えろ。遊ぶことを考えろ。そうすれば仕事も面白くなるはずだ。
 バーで2杯ほど飲んで今度は近くのライブハウスに行った。時間はもうとうに12時を過ぎている。割り勘でタクシーで帰ることにしてラストまで飲むことにした。ステージでは70年代の洋楽を中心にバンドが演奏していた。ボーカルの女性がショッキング・ブルーの「ヴィーナス」を歌いだした。マスターが何か歌いたい曲があればどうぞ歌ってくださいと言ってきたので、思い切って歌うことにした。ステージに立って歌いだしたら、後輩たちの顔は晴れ晴れとししてきた。日ごろカラオケでしか歌っていないから、ステージで注目されるのが新鮮で刺激的だったのだろう。調子に乗ってどんどん歌いだした。
 結局3時まで飲んで歌って店を出た。表に出たら急に冷え込んでいた。後輩のひとりが私に、「この2週間上司に色々言われストレスが溜まっていましたが、今夜でスッキリすることができました。また一緒に連れて行ってください。」とお礼を言った。お礼を言われることはない。ただ酒飲んで馬鹿話をしてやっただけである。「また今度誘うな。」と言ったら、急にもうひとりの後輩が「間違って他人のコートを着てきてしまった!」と言い出した。何のことはない、後輩のコートを着ていたのはこの私だった。人通りの絶えた西中洲の路地裏で、三人の笑い声がこだました。   

  

Monday, January 22, 2007

ビンテージワイン

 昨年10月に退任した常務の還暦祝いに、当時一緒に仕事をしていた仲間とワインを贈った。在任中は大変お世話になった方で、足を向けて寝られない人である。
 何を贈ろうか迷った挙句、取締役の生まれ年に造られたビンテージワインを贈ることにしたのは、我ながらいい考えだった。早速、福岡市内のワインショップに片っ端から電話し、運良く1本手に入れることができた。
 私はあまりワインに詳しくないが、手に入れたのはシャトー・カイユとやらの1947年物で、貴腐ワインと言われる種類の物だった。受け取りにワインショップに行ったら、非常に私がタイミング良く問い合わせをしたらしく、「六本木の店舗に1本だけあったんですよ。」と店長がラッピングしながら説明してくれた。そして更に店長は「贈られる方は非常に幸運な方ですね。その方に元々このワインは飲まれる運命だったのかもしれませんね。」と言った。
 60年前に造られたワイン。本来白ワインなのだが、60年の歳月をかけその液体は琥珀色に輝いていた。このワインが当時どのくらい造られたかは知らない。しかし、戦後間もない頃フランスの片田舎で造られ、そして常務と同じ齢を重ね、そのうちの何本かがフランスから船で日本に運ばれ、今、ひとりの男のもとに行こうとしているのである。
 今日、みんなを代表し私が常務のもとに届けた。常務は何度も「嬉しいな~」と言いながら手に取ってワインを見つめていた。ここまで喜んでもらえるとは思っていなかった。私たちにしてみれば高価な物であったが、無理して買って良かった。
 常務はそのワインの数奇な運命に、自分のこれまでの人生を重ねているかのように、しばらくの間恍惚と眺めていた。
   

Sunday, January 21, 2007

アルファロメオ

 友人の経営するカーショップに行った。ガレージには高そうな外車がいつもながらズラリと並べてあった。暇だったので、その展示してある車の写真を撮って遊んだ。
 結婚して14年、その間買った車が三台。どれもファミリーカーで妻が選んだものである。今乗っている車は新車で買ってかれこれ6年になる。まだ下の娘はチャイルドシートを付けて乗っていたが、今ではシートに寝転がって任天堂DSに興じている。子供の成長は早いものだ。
 今の車を買うときに妻が、10年乗ったら次はあなたが好きな車を買っていいわよと言った。先日その話をしたら、「そんな事言ったっけ?」ととぼけてみせた。でも、あなたはちゃんと言っています。だから、あと4年経ったら、私の好きな車を買うのです。
 展示してあるアルファロメオのシートに腰を沈め、ステアリングを両手で握り締めながら、4年後にはこれを買いたいなと思ったのだった。  

Sunday, January 14, 2007

Smile

 また木曜から出張で東京に帰った。木、金と帰りは夜中の2時過ぎ。同僚や元部下と飲み歩いてさすがに疲れた。
 土曜の朝、二日酔いで朦朧とする中、女房に嫌味を言われながらふと窓の外を見ると、洗濯の小物掛けがスマイルに変わっていた。正月帰ったときに私が壊したので新しく買ったようだ。
 空が晴れ渡り、スマイルの小物掛けがまぶしく光っていた。ゴソゴソとコタツから這い出し、女房のデジカメで1枚撮った。しばらく青空に下に揺れるスマイルを見つめていた。

Monday, January 08, 2007

東京の休日

 上の娘と二人神宮にスケートをしに行った。スケートをするのは三年振りで、元来私はスケートを得意としていない。いや滑れないのに近い。娘も私のDNAを忠実に承継し、滑るどころか歩くこともままならない。
 悪戦苦闘しながら何とかリンクを5周くらい回ったらお腹が空いてきた。遅くなった昼食を取ろうと、スケート場を出て新宿方面に向かって歩いた。
 途中の中華料理店で食事をし、紀伊国屋書店で本を買って上げ、留守番している下の娘のために東急ハンズで手品セットを買って駅へと向かった。
 サザンテラスを娘と歩きながら、娘もいつか彼氏とこの辺を歩くのだろうかと思うと、ちょっとその若さが羨ましく思えてきた。
 娘もあと5年くらいしたらこうやってデートするのだろう。時間は4時過ぎ。デートならこの後何処に行くのだろうか。何処か公園にでも行ってベンチでお喋りして、それから何処か居酒屋にでも行くのだろうか。居酒屋もいいがライブハウスもいい。最後にバーでカクテルでも飲んで帰るのだろうか。本当に羨ましく思えたのだった。   

Sunday, January 07, 2007

本屋の店員

 駅に娘たちを迎えに行った際、時間があったので駅ビルにある本屋に立ち寄った。新刊コーナーを覗いたら村上春樹の本があったので、早速手に取りレジに並んだ。
 レジカウンターの中に女性の店員が5名ほどいたが、皆薄いブルーのボタンダウンシャツを着ていた。どうやらこの店の制服らしい。ボタンダウンの下にハイネックのセーターを着たりして、知的でいかにも文学少女(おばちゃんもいたけど)のような、大学ではアメリカ文学でも専攻していそうで、ドーナツが大好きそうで、Pコートを着ていそうなそんな感じがしてよかった。
 順番を待つ間その文学少女たちを眺めていると、ひとりだけ襟のボタンを留めていない店員がいた。背が高く、髪はポニーテールにしていたがちょっとまとまりが悪く、しかも不機嫌そうな顔をしていた。
 彼女は何故ボタンを留めていないのだろう? 留め忘れただけなのだろうか。私も日頃BDシャツをよく着る。我が社はノーネクタイOKなのでワイシャツはすべてBDシャツを愛用している。私もかなりずぼらな性格で、スラクッスにベルトを通すのを忘れたり、ファスナーをし忘れたりすることがよくあるが、BDシャツの襟のボタンを留め忘れることはない。あり得ないのである。
 恐らく彼女はボタンを意図的に留めていないのだ。それはファッション性によるものではなく、何か自分の不幸せさを、ボタンを留めない事によって表現しているようなそんな気がした。
 人生面白くないこともたくさんある。むしろ面白くないことの方が多かったりする。今度来るとき迄には襟のボタンを留められるような、そんな出来事が彼女にあっていて欲しいと思ったのだった。

Saturday, January 06, 2007

おかえり

 娘たちが帰って来た。駅まで迎えに行った。

 おかえり・・・

 3週間振りに会った。みんなで焼き鳥食べて帰った。

Tuesday, January 02, 2007

日枝神社

 元日の夜、九州の実家から東京に戻った。家内達は茨城の妹の所に年末から行っており6日まで帰ってこない。誰もいない自宅で、私はひとり羽根を伸ばしている。
 今日は午後から日枝神社にお詣りに行った。境内にはたくさんの露天が出ていた。たこ焼きを食べたかったが、ひとりでたこ焼きを食べるのがちょっと恥ずかしかったので、甘酒を一杯飲んで辛抱した。
 何も家族が留守なのに東京に戻る必要はないじゃないかと会社の仲間は言うが、佐賀の実家に居るよりは、東京の自宅にひとりでいた方が孤独感を感じないのである。日枝神社にひとりで行けても、太宰府天満宮にはひとりで行けない。地方都市は家族に優しく、独り者に冷たいのである。
 お詣りを済ませ帰ろうとしたら家内からメールが届いた。メールを開くと、雪化粧した会津若松の鶴ヶ城の写真が添付してあり、今から温泉に行きますと書いてあった。あまりみんなを振り回さないようにと返信し、遅くなった昼食を取ろうと赤坂方面へ向けて歩き出した。 

Monday, January 01, 2007

謹賀新年

 あけまして おめでとうございます。

 旧年中はBONKLEY食堂をご贔屓いただき

 ありがとうございました。

 昨年は公私ともに実に多忙だった。今年も更に忙しくなりそうな気配である。
 去年の正月のブログにも同じような事を書いているが、私のモットーは「よく遊び、よく学ぶ」そして「よく食べる」である。今年もバンバン仕事して、そしてバンバン飲みに行くつもりだ。
 今年は西中洲一体のバーを攻略して行こうと、くだらない新年の決意を先ほど固めたのだった。みなさんも機会があれば是非一緒に飲みに行きましょう。

 本年もどうぞよろしくお願いいたします。