Sunday, June 24, 2007

扇子


 博多祇園山笠千代流の扇子。カッコいいね。

Sunday, June 17, 2007

デスクの上の緑

 事務所にある唯一の緑。何かのおまけでもらったらしく、スタッフの女性が机の上に並べ、毎日ペットボトルのミネラルウォーターを与えては栽培している。休憩時間にみんなで覗き込んで。その成長を楽しむのが日課となりつつある。
 一番奥に見える長く芽が出たものはコスモス。今秋には花を咲かせてくれるのだろうか。大きく成長したらこの写真を見せてあげなければ。君はこんなに小さかったのだよと。そして君のママは毎日ミネラルウォーターを与え続けたこの女性だよと教えてあげなければ。

Sunday, June 10, 2007

龍の通る道

 最近、週末になるとマンションを見て回っている。そろそろ終の住処を見つけなければならない。近隣の新築マンションのモデルルームを見学しては、ああでもないこうでもないと女房と言い合っている。なかなか理想的な物に出会さない。そもそも、理想自体が虫が良過ぎるのかもしれない。
 自宅近くにとある新築マンションがあって、そこに何度も足を運んだ。あまりに行くものだから営業のお兄ちゃんと仲良くなって、今日はそのお兄ちゃんを誘って家内と三人で昼飯を食べに行った。
 食事をしながら、あれこれまたマンションの話を彼から聞いた。すると彼が、このマンションは風水学上も良いのだと言い始めた。
 お兄ちゃんの話では、先日、とある客が風水師を連れて見学に来て、マンションの家相を観たらしいのである。マイホームはサラリーマンにとって一生一度の買い物である。占いなどあまり気にする方ではないが、その客の気持ちが分からないでもない。興味深く聞いていると、風水師はマンション前の道を指差し、龍が通る道だと言ったらしい。
 龍の通り道。風水学上で気の流れる道を指し、その流れを妨げてはならないとされている。気の流れを良くする事によって、一家は繁栄し富みに恵まれるらしい。中国大陸には大きな三つの龍脈があって、そのひとつが香港のザ・レパルスベイという高層ビルに突き当たるため、わざわざ建物の一部を空洞にしたことは有名な話である。
 その風水師の話によれば、福岡の龍は荒津山(西公園)に舞い降り、一直線に参道を通り大濠公園の池へと向かうらしい。だから参道沿いに建つこのマンションは、大変縁起が良いらいしいのである。
 食事を終え、ひとりで西公園へ向かった。光雲神社の石段に腰掛け、暫し参道を眺めた。ここを龍が通っているのである。夜明け前にそのマンションのベランダに立てば、参道を行く龍が見れるような気がした。一瞬突風が吹き、参道の木々が大きく揺れたかと思うと、銀色に輝く龍が音も立てずに一気に通り抜けて行く。そんなことを空想していると、無性にそのマンションが欲しくなったのだった。   

Tuesday, June 05, 2007

日傘


  暑すぎる日は

  男もさしたいと思うのです

   

Saturday, June 02, 2007

目には青葉


  目には青葉 山ほととぎす 初鰹

 有名な山口素堂の句である。昨日からもう6月、5月はあっという間に駆け抜けてしまった。

 先週の土曜日、近所の魚屋から鰹のタタキを買って来て調理した。調理したと言っても、タタキにしてあるものを買ったのだから、盛りつけたと言うべきだろう。新玉葱を薄くスライスし大皿に敷き、その上に大葉を並べ、そして鰹を置いた。さらに鰹の上にスライスしたニンニクを乗せ、たくさんの小ねぎを振りかけ、最後にスダチを搾ってできあがり。遊びに来ていた義妹も「お兄ちゃん、美味しい!」と喜んで食べてくれた。

 一昨年、大阪に出張した際、定年間近の大先輩と飲んだ。その時大先輩が、この間、弟が鰹を一本ぶら下げて遊びに来て、鰹を肴に一晩飲み明かしたと話していた。
 私はその話を聞きながら、頭の中でその光景を想像して楽しんだ。兄は縁側に腰掛け、煙草をふかしている。すると、庭の向こうの田の畦のような道を遠くから男が歩いてくる。よく見ると弟だ。弟は嬉しそうに鰹を一本ぶら下げている。兄に近づくと満面の笑顔でその鰹を高く上げ兄に見せびらかす。
 兄と弟は台所に立ち鰹を捌く。やがて料理は出来上がり、テーブルに刺身やタタキが並ぶ。酒は焼酎である。ロックグラスに大きな氷を1個入れイモ焼酎をなみなみと注ぐ。
 気付いたらとうに日は暮れている。兄は弟に泊まれと言い、さらに酒を勧める。終いには兄弟二人出来上がって、ひっくり返って寝てしまっている。

 勝手に想像しながら、我が家にも誰か鰹を一本ぶら下げて来てくれないかと、うらやましく思ったのだった。