Sunday, June 25, 2006

晴間

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 またも雨である。このところ日曜は決まって雨が降る。
 何もすることは無くカメラをいじっていたら、娘が国語の教科書を朗読し始めた。横で聞いていたら、なかなかいい詩だったので思わず教科書を覗き込んだ。題名は「晴間」、作者は三木露風とあった。知らなかったが、童謡「赤とんぼ」を作詞した人である。

  晴 間  三木露風  

  八月の 山の昼
  明るみに 雨そそぎ
  遠雷の 音をきく

  雨の音 雷の音
  うちまじり 草は鳴る
  八月の 山の昼

  をりからに 空青み
  日は照りぬ──
  静かなる 色を見よ
  山の昼

 なんだか驟雨の後に夏草の匂いが漂ってきそうな、そんな感じがする詩である。子供の頃、クワガタ捕りに森に入って、夕立に見舞われたことを思い出す。
 梅雨空を見上げながら、夏空を待ち遠しく思ったのであった。 

Friday, June 23, 2006

バカルディ

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 私の郷里の町にも本格的なバーができた。先週実家に帰った際友人が連れて行ってくれたが、なかなかどうしておしゃれなバーだった。写真はそのバーの看板を撮ったものである。
 バーに入って1杯目に何を頼むかいつも悩むが、最近はホワイトラムのバカルディをよく注文する。口当たりがすっきりしてて、微妙な甘さがいい。よく行くバーで、親父が美味そうに飲んでいたので自分も頼むようになった。
 先日会社の近くのバーでバカルディを注文したら、氷をアイスピックで野球ボールのようにきれいに丸くして出してくれた。見事な氷だった。グラスの中でその大きな丸い氷がゴロゴロといい音を響かせる。1杯だけで帰ろうと思ったが、あまりに氷が見事なのでもう1杯飲んで帰ったのであった。
 

Saturday, June 17, 2006

鳥栖スタジアム


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Originally uploaded by bonkley.

 またも出張で九州へ帰った。度々帰るので、帰ってきても連絡しないでいいよと、つれない事を友人は言うが、そうは言いつつも毎回付き合ってくれるので嬉しい。
 そんな友人のひとりからサッカーのチケットをもらった。地元サガン鳥栖vs水戸ホーリーホックの一戦である。自分は仕事で行けないので代わりに行って是非応援してくれと言うのである。サッカーも野球も興味ないが、観戦するのは嫌いじゃない。早速、福岡の会社の先輩に電話し二人で観にいくことにした。
 実はその先輩、昨日会社に辞表を出していた。会社の体制が大きく変わりつつあり、先輩は思案の末、早期退職に応募し辞めることにしたのである。
 ビール片手に観戦しながら、今後の行く末を語り合った。会社に残る自分に去っていく先輩。それぞれが選んだ道であるが、先輩の今後に憂いを感じる。一緒に営業で回っていた頃のことが懐かしく思い出された。
 試合は結局引き分けであったが、結構盛り上がって楽しかった。帰りに駅前の焼き鳥屋でちょっとだけ引っ掛けて先輩と別れた。
 次いつ会えるか分からないが、またサッカーを観戦しながら近況を語り合いたいものである。その時はサガン鳥栖よ、是非勝って欲しいものである。

Sunday, June 11, 2006

トマト

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 折角の日曜だというのに今日は一日雨だった。何もすることはなく、昼寝したりパソコンを触ったりしていたら一日が終わってしまった。晴耕雨読と言うが、やはり日曜は晴れて欲しい。
 写真は妻がコープで買ってきたトマトである。別に高級なトマトではないが、美味しそうだったので写真を撮っただけである。
 私は子供の頃からトマトが大好きである。トマトを食べると火照った体がちょっと涼しく感じられていい。野蛮な食べ方だが、塩をかけて丸かじりするのが一番美味い。娘はスライスしたトマトに、塩と粗挽きの黒胡椒をかけ、さらにオリーブオイルをかけて食べる。ちょっと下品だが、最後皿に残ったオリーブオイルとトマトの汁が堪らなく美味しいのである。 

Sunday, June 04, 2006

紫陽花

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 妻が美味しそうな蕎麦屋を見つけたので行ってみようということになった。途中の民家に紫陽花がきれいに咲いていたので写真を一枚撮らしてもらった。
 以前長崎に住んでいたことがあるが、紫陽花は長崎市の花に指定されている。江戸時代、オランダ医師のシーボルトが日本のアジサイに惹かれ、愛人の名前「お滝さん」をとって「オタクサ」と名づけて学会に発表したのは有名な話しである。シーボルトは「オタキサン」と発音できずに「オタクサ」と呼んでいたらしいが、何だか子供みたいで意地らしい。
 名前はどうあれ、長崎の街に確かに紫陽花はよく似合う。雨の石畳に紫陽花の花、何とも長崎らしい風景ではないか。
 ところで肝心の蕎麦屋だが、道に迷い散々歩かされた末にようやくたどり着いたが、運悪く定休日だった。しょうがなく駅の近くにあった蕎麦屋で済ませて帰ったのであった。
  

Saturday, June 03, 2006

牛乳のしわざ

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 金曜日、一週間の仕事を終え下北沢のバーに向かって歩いていたら途中のギャラリーで個展があっていた。「牛乳のしわざ展」と入り口に書かれ、中を覗くと壁にいくつか絵が掛けてあり、白黒まだらの牛のマスクをかぶった若い男と女性がいた。その牛マスクの男は私と目が合うと表に出てきて、私に「どうぞ見て行ってください」と声を掛けてきた。一瞬迷ったが特に急いでもいなかったし、牛マスクの男も感じが良かったので入ることにした。
 中に入ると、絵の他にブラジャーとパンティーがいくつか壁に掛けてあり、奥にマジックで日付が書かれた空の1リットルの牛乳パックがずらりと展示してあった。何だか訳の分らない世界である。作品を眺めていると牛マスクの男は冷蔵庫から牛乳パックを取り出し紙コップに注いでくれた。
 牛乳のお礼にメッセージカードを買うと牛マスクの男はすごく喜んだ。何か作品の話しをしないといけないだろうと思い、何故テーマが牛乳なのか尋ねると、「牛乳って何だか可愛いですよね」と牛マスクの男は言った。なるほど牛乳は可愛いかもしれないが、展示してある作品との関連性があまりないような気がした。
 しかしながら、こういう訳の分からない世界がいかにも下北沢らしくて私は好きだ。何かを伝えようとしている。牛マスクの男は牛乳をファクターとして何かを伝えようとしているのである。
 牛乳を飲み終え表に出た。バーに向かいながら次回のテーマは絶対「コーヒー牛乳」にすべきだと思った。そしてその次は「フルーツ牛乳」にして牛乳三部作というのはどうだろうかと考えてみたのであった。