Saturday, January 31, 2015

鳥栖駅





  先週の土曜日、友と別れてこのホームに立った。
  32年前、このホームで見送ってくれた友と別れて
  ひとりホームに立った。











Sunday, January 18, 2015

一九ラーメン



 写真は福岡市南区の一九ラーメン大橋店のラーメンである。一九ラーメンは福岡市を中心に8店舗存在するが、ここ大橋店が本店のようである。
 スープは甘くまろやかで、なつかしを感じさせる味わいである。昨今、過激に味がエスカレートしていく博多ラーメン界の中で、変わらぬ古き良き一杯であり、今後も残り続ける一杯だと思う。
 私は年に一度ほどこの店を訪れているが、以前からどこかの味に似ていると思っていた。昨日も食べ終えてやはりどこかの味に似ていると考えていたら、ふとそれがどこだか思い出すことができた。それは長崎の一休軒である。
 長崎一休軒はすでに閉店となっているようだが、その発祥は佐賀の一休軒らしい。私は佐賀の一休軒を食べたことはないが、一九ラーメンのスープは長崎一休軒に似ている。そこまで考えた時、屋号の類似にはたと気付いた。一休と一九、あくまでこれは私の推測でありその域を出ないが、遠い昔、師弟関係があったのかもしれない。
 その空想によりラーメンへの思いは更に募る。一杯のスープの系譜を辿り、激動の昭和の中で世に広まったラーメンに、深くロマンを感じるのである。





廃線の痕跡




 土曜日、旧国鉄時代の筑肥線跡を歩いてみた。現在JR筑肥線は、福岡市営地下鉄の運行開始により、姪浜駅から唐津駅までとなっているが、1983年の運行開始以前は博多駅から筑前簑島・筑前高宮・小笹・鳥飼・西新を経て姪浜へと続いていた。
 私が高校時代、糸島方面から来ていた友人も、鹿児島本線を利用していた私たちと同じように博多駅のホームに立ち、帰りの列車を待った。天神で遊んで帰る時など彼らは、西鉄大牟田線の平尾駅で下車し、筑前高宮で筑肥線に乗り換えて帰っていた。
 その廃線となった区間を歩いてみようと思い立った。写真は博多駅から南に線路沿いを歩いて、当時筑肥線が分岐していた辺りである。この辺りから、筑肥線は鹿児島本線と分かれ西へ向かっていた。当時路線があったところは公園の緑道となり、更には車道となって西へと延びている。その緑道をひとり歩いた。遠い昔、同級生の友人たちが見ていた車窓に広がる風景を、想像しながら。
 やがて緑道も終わりに近づく頃、筑前蓑島駅のホーム跡に遭遇した。駅名標のレプリカとともにホームの一部が残されていたのである。その駅名標の前で写真を撮り、そしてそのホームに立ってみた。およそ30年前まで、この辺りの人々はこのホームに立ち、博多へと向かう列車を待ったのである。そのホームに立ち、辺りを見渡して見る。今では民家がぎっしりと建ち並んでいるが、当時はまだのどかな風景だったことだろう。
 それから辺りを見回し、誰もいないことを確認して、駅員の指差し確認の真似をしてみた。右手の人差し指で指差しながら、「右よし、左よし」と小声でつぶやく。どんよりした冬空の下、ひとりホーム跡に立ってうれしそうに指差し確認をしている自分が、なんだか滑稽で愛おしく思える。それで満足してホームを降り、私はさらに緑道を西へと歩いた。








Sunday, January 04, 2015

華風福寿飯店




 正月三日、今年一杯目の麺を食べた。2015年記念すべき一杯目となったのは華風福寿飯店(福岡市中央区)のちゃんぽんである。神社へ参拝に行く途中に久しぶりに立ち寄った、
 私は以前長崎に6年ほど住んでいた。6年間、本場長崎でちゃんぽんを食べまくった経験から言えば、ここ華風のちゃんぽんは正統派で本物のちゃんぽんである。スープはクリーミーで甘くまろやか。一杯啜るごとに幸せな気分に包まれて行く。私の中では福岡一であり、ここのちゃんぽんに勝る一杯があれば教えて欲しいくらいである。
 かなりの量があったが一気に食べ終え、ジャスミンティーで口の中をきれいにすすぎ、店を後にする。久しぶりに訪れたが、今年一杯目に相応しいちゃんぽんであった。
 





Saturday, January 03, 2015

謹賀新年





 みなさん、明けましておめでとうございます。
 旧年中はご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。


 福岡地方は大晦日から荒れ模様の天気となった。時折みぞれ混じりの雪が降り、突風が吹き荒れた。そんな中、昨日は近くの神社に一人お詣りに行った。我が家から地下鉄で三つ目の駅。年末から食べ過ぎているので、歩いて神社まで行くことにした。
 神社に着くと思ったほど参拝客がいない。一昨年お詣りしたときは30分ほど並んで待ったが、すんなりと参拝を済ませることができた。お詣りを済ませて売店を覗くと、ダルマ付きのおみくじが売られてあった。おみくじにはあまり興味はないが、ダルマが欲しくて買うことにした。
 ダルマおみくじをバックに入れ、雪の中を駅に向かった。まだシャッターが閉まっている店の軒先で雪を避けつつ駅に向かう。ようやく家に帰り着いてダルマにマジックで目を入れ、それからおみくじを開いた。大吉である。まんざら悪い気はしない。そしておみくじには一首の歌が書き記されていた。

 桃桜 花とりどりに 咲き出でて
 風長閑なる 庭の面哉

 誰が詠んだか知らないが、明るくそしておだやかな正月らしい歌である。しかし、歌の解説には、この一年華々しくなるが、謙虚に慎ましく生きろよと、そのようなことが書かれてあった。今まで、あまり華々しい人生を歩いて来てはいないが、もし、そんなことがあれば、この歌の教えを思い出したいと思う。思い出す必要が出てくることを期待したいと思うのであった。


 本年も一年、どうぞよろしくお願いいたします。