Sunday, September 18, 2016

もとむら

最後に追加した項目-226

 ラーメンは進化している。良きも悪きも進化し続けている。進化の過程では利益が優先され、集客のために味は誇張される。出来上がったものは極端な味付けの、うすっぺらなスープであり、値段だけが一人前である。
 そんな中、かたくなに味を守り続けている店がある。写真がそんな昔ながらの味を守り続けている店のラーメンであるが、見ただけでそれが尋常でないことがわかる。
 屋号を「もとむら」と言う。佐賀市内の外れにその店はある。ウオーキングの帰りに友人たちと立ち寄ったが、誰もがこの味に黙り込んだ。深みのあるスープは優しくクリーミーであり、よくぞこの味を守り抜いたと、その苦労を賞賛したくなる。
 残念ながら、博多にはもはやこのレベルの店はないだろう。ラーメンブームは続くが、いつかどこかで、その進化はターニングポイントを迎えるだろう。いつかは本来のラーメンに回帰して行く作り手が、登場するのだろうと思っている。








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