Sunday, November 21, 2010

武道



 上の娘が武道を習い始めた。前々から何か武道をしたいと言っていたが、ようやく自分で見つけ先月から通い始めた。娘がどんな稽古をしているのか気になったので、私も今日見学に行った。
 娘が習い始めた武道は沖縄空手から派生した空手の一種のようだが、その名前を聞くのは初めてだった。娘はその武道を始めるにあたって、福岡の道場を色々調べたが見つけることができず、東京の本部まで電話して確認したようである。福岡には道場が無いと言われると、ネットで調べた福岡在住の協会の方の個人名を揚げて協会から連絡を取ってもらい、とうとうその方を引っ張り出して稽古をしてもらうようになった。娘のその行動力と厚かましさに驚いた。
 体育館に着くと先生は既に来ておられた。先生はまだ大学を卒業して間もない、若い青年であった。挨拶をして私も武道場に入れてもらい、武道場の隅で稽古を見させてもらった。
 道場に張りつめた空気が漂う。若い頃、私も少し空手をかじったが、久しぶりに凛とした緊張感を感じる。準備運動に20分、その後は構えと足運びの練習が延々と続く。青畳の上を先生と娘の二人の足が前後左右に動き回る。娘の構えが私の目にもまだまだぎこちないが、親には反抗的な娘が先生の教えを謙虚に聞いているのが見ていて嬉しかった。
 最後に先生が形を見せてくれた。素早い動きと縦横無尽に展開される蹴り突きに驚かされる。終わって思わず拍手をしてしまったら、先生も照れくさそうされていた。
 武道を習うことは良いことである。肉体的に強くなることより、礼儀を重んじ相手を思いやるその精神を学んで欲しい。長く続けて上達して欲しいと思う。しかし、いつの日か娘に蹴りを入れられることが無いよう、父は願うのであった。




 
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3 comments:

sumiretti.com said...

最後の一行のおちが笑えますね~
盆さんの娘さんくらいの年頃だと
「嵐」や「山ピー」とかにあこがれを
抱く女子中学生が多いですけど、
どうもタイプが違うみたいですね。

「礼儀を重んじ相手を思いやる精神」
生きていく上で一番大切なことですよね。

bonkley said...

うちの娘は過激なので、本当に蹴りを入れられないか心配なんですよ。私も負けないように一緒に習おうかと思ってます。(笑)

sumiretti.com said...

思春期は喜怒哀楽が激しくて
思うようにならないことを周りのせいにしたり、人間不信になったり、自己嫌悪に陥ったり、迷いの連続ですよね。
だからこそ、「打ち込めるもの」や「無」になれるものを求めてしまうのでしょうか?
我が家の娘も23才になりますが、
思春期はかなり激しかったですよ~。

暖かく見守ってあげて下さい。