友人が営むカーショップに、ETCの機械を着けにひとりで鳥栖まで行った。すでに助成金は4月末で終わったらしいが、着けないと家内にやかましく言われるので、友人に頼み込んで何とか1台確保してもらっていたのである。
帰りに父の墓参りに行くことにした。この間実家に帰った時に行きそびれていたから、立ち寄ることにしたのである。
友達のカーショップを後にして、しばし幹線道路を走った。鳥栖をようやく過ぎたあたりで脇道に入り、山の麓にあるお寺を目指した。しばらくすると、黄金色に棚引く麦畑が目の前に広がった。麦畑を見るのも随分久しぶりのような気がする。車を止めて写真を撮ることにした。
畑の畦に立ちシャッターを押した。山から吹く風がシャツの袖から入り、脇から背中に抜けて行く。何とも心地よい初夏の風である。
この風景の奥に父は眠っている。お寺は少し高台にあるので、ちょうど寺から見ると眼下にこの麦畑が横たわっていることになる。いつしか自分も、その寺に眠ることになるのだろうが、この風景の中なら悪くはない。山歩きが好きだった父も、ここなら満足しているだろう。そんなことを考えながらまた車に乗って寺を目指した。黄金色の光の中、不意にビールを飲みたくなったのだった。
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