お盆に里帰りしたとき、久留米一番街に行ってみた。一番街を歩くのは、どれくらい振りだろうか。思い返してみるが、久しく歩いた記憶が無い。恐らく最後に歩いたのは、10年以上前のことだろう。
行ってみて驚いた。一番街は「シャッター通り」と化していたのである。盆休みの店もあったと思うが、かなりの店のシャッターに「貸店舗」の張り紙がされ、むしろ開いている店の方が少なかった。久留米に限らず、これが地方都市の現実だろう。郊外型大型店の進出により、中心部が空洞化しているのである。今年2月に街の中核であった百貨店「久留米井筒屋」が閉店し、商店街の衰退にさらに拍車をかけたのだろうと想像する。
少年の頃、一番近い都会は久留米だった。中学1年の頃、はじめて友達と映画を観に行って、そしてはじめて喫茶店に入った。見た映画は「ジョーズ」、喫茶店で注文したのはココアだった。中学1年の冬休みのことだった。その頃から頻繁に久留米に行くようになった。服を買ったり、レコードを買ったり、何度もこの商店街を行ったり来たりした。友達と歩き、女の子と歩き、やがて女房と歩き。この商店街を行き来して大人になった。
通りを歩きながら、何とか再建の道はないかと考えた。大型駐車場を整備したり、イベントを企画したり、あるいは、何か核となるテーマを持った町にしたりと考えてみたが、私が考えつく事ぐらいはとっくに検討されているだろう。
いつの日かまた賑わいが戻ってくることを願いたい。肩がぶつかるくらいの人通りを取り戻す日を、信じたい。
Blogged with the Flock Browser
No comments:
Post a Comment