Sunday, August 02, 2009

遠花火

IMG_3029.JPG


 マンションの階段から僕は花火大会を見ていたのだが
 ふと振り向くと、少年と白い杖をついた父親がいた。
 少年がはしゃぎ回る中、父親は目を閉じて、ドンドンとこだまする音を身体で聞いていた。
 右肩にドン、左肩にドン。まるで父親は、その爆音を一身に受け止ているように見えた。
 その姿が、何故だかとても高尚に見えたのだった。



 
 
 
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