Saturday, November 18, 2006

週末の夜

 九州に帰ってはじめての週末の夜を迎えた。帰ってきて2回目の金曜だったが、先週は東京に出張だったため、実際には昨日がはじめての金曜となった。
 9時まで残業をして会社を出た。このまま家路に着くには淋しい。東京にいたころは金曜は必ず飲んで帰った。たとえ一人でも飲んで帰った。
 会社を出て福岡の友人に電話したがつながらない。しょうがなく電車に乗り、今度は電車の中から近所の友人に電話したがこれもまたつながらない。急に孤独感に襲われた。一緒に飲んでくれる奴がいない。暖かく迎えてくれる店もないのだ。
 駅について一人焼き鳥屋に入りビールを飲んでいたら、ようやく近所の友人から電話が掛かってきたので、場所を変えて飲むことにした。店を出て、私が住んでいる町の数少ないバーの前で友人を待った。店に入って待てば良かったのだが、一人でドアを開けるのが恥ずかしかった。
 ようやく友人のTが自転車に乗って現れた。Tの後に付いて店に入り、そこで1時間ほど飲んで店を出た。もう1軒行こうとTが言いだしたので、Tの自転車に二人乗りして人気のない商店街を次の店へ向かった。 
 二人乗りをするのは何年ぶりだろう。高校の頃、付き合っていた彼女を自転車に乗せ、よくこの辺りをぶらぶらしたものである。遠い昔の淡い記憶が甦った。
 結局、2軒目のバーで1杯だけ飲んで帰った。写真はそのバーで撮ったものである。友人と飲むのはもちろん楽しい。しかし、基本的には男はひとりで飲むべきである。ひとりでバーに行くべきだと思う。止まり木に腰掛け、居合わせた見ず知らずの客と会話し、その人の人生を垣間見る。これがバーの面白さなのだ。
 早く自分の店を見つけなければいけない。夜は堪らなく淋しいのだ。
     

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