ささやかな幸せがいくつかある。NO残業DAYに飲んで帰ること、休日の朝に大濠公園を散歩してスターバックスへ行くこと、そして休日の夕方に近くの銭湯へ行くことである。
三連休の最終日、あいにく出勤だったが5時には何とか仕事を終わらせて帰り、自宅近くの銭湯へ行った。今日は「じゃばら湯」の日、楽しみにしていたのである。
”じゃばら”とは和歌山県北山村原産の柑橘類の果実で、邪を払う縁起物であり、また、アレルギー抑制効果がゆずの6倍もある果実らしい。紀州原産の果実がどうして福岡の銭湯に登場するのか知らないが、恐らくは、北山村の村おこしに福岡市の銭湯組合が一役買って出たのだろうと思う。
銭湯に着いて番台でお金を払うと、おかみさんがじゃばらの飴とじゃばらの缶ジュースをこっそりくれた。どうやら常連さんだけの特典のようである。ショルダーバックに大事にしまい、男湯の暖簾をくぐる。
脱衣所で素早く服を脱ぎ浴場へ入る。先客は六十才ぐらいの坊主頭で何故かモミアゲだけに毛がある親父が一人。湯船にはその”じゃばら”がたくさん入った大きな布袋がプカプカ浮いている。まずはさっと入って身体を洗うことにする。髪を洗い、髭を入念に剃って、最後に身体を洗い湯船にどっぷりと浸かる。モミアゲ親父は私に背中を向けてジャグジー風呂に気持ち良さそうに入っている。私はじゃばらの布袋を思い切り抱きしめ更に果汁を絞り出す。それから隣りの冷水風呂に入り、また、熱い方の風呂に戻り布袋を抱きしめる。これを5回ほど繰り返す。相変わらずモミアゲ親父は鼻歌を歌いながら私に背中を向けている。最後にまた冷水風呂に入って上がることにする。
着替えて番台前の椅子に腰掛け、缶ビールを1本飲みながらおかみさんと世間話をする。銭湯の行事表を見ると次は12月の柚子湯になっている。その頃には随分寒くなっているだろうなと思いながら、団扇で扇ぎながらビールを飲む。ビールを飲み終え銭湯を後にする。「またお願いしま〜す。」とおかみさんが番台から声をかけてくれる。表に出るとすっかり日が暮れていた。通りを自宅に向かって歩いていると、酒屋のオヤジと目が合う。しょうがないから酒屋に寄って生ビールを一杯飲んで帰ることにする。ささやかな幸せを感じながら酒屋に向かうのであった。
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6 comments:
じゅばら湯、はじめて聞きました。
風呂上りのビールはたまりませんね。
銭湯、良いですね。
私も幼い事ちょくちょく行っていました。
大きなお風呂に熱い湯、真っ赤な顔をして入っていました。
出た後は、子供も一杯!
フルーツ牛乳を飲んでいました。
あ〜、懐かしいです。
ondoyamaさん
私も初めて知りましたが、見た目は柚子と変わりません。風呂上がりのビールは最高ですね。
Miluさん
イタリアには銭湯ありますか?(多分、無さそうですね。)
フルーツ牛乳は今もあるようです。
今度飲んでみようかな。
いいですねぇ、銭湯実況!
居酒屋にじゃばら酒を見つけて去年はそればかり飲んでましたよ。
じゃばら湯でじゃばら酒飲んでみたいなあ!
shironkoさん
じゃばらをご存知でしたか。
東京の方では出回っているんですね。
今度行ったときにじゃばら酒を探してみようかな。
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