
屋台で飲んでいたら、左の席にホークスのユニホームを着た家族が、重々しい面持ちで腰を下ろした。どうやら今日も負けたらしく、リーグ優勝はお預けになったようだ。
しばらくすると、右の席ににこやかな表情のカップルが座った。聞けば札幌から日本ハムを応援に来たとのことで、ホークスに勝って上機嫌のようである。明日は柳川で川下りを楽しみ、最終戦まで観て帰るのだという。
野球に興味のない私は、まるで両軍の間に挟まれた緩衝材のような存在だ。その緩衝材は、焼きラーメンを食べて満足している。地元なので本来はホークスを応援すべきなのだろうが、できれば札幌のカップルにもいい思い出を作って帰ってほしい。最終日、勝利の女神はどちらに微笑むのだろうか。
そんなことを考えながら、焼きラーメンをすすった。
そういえば、若い頃にホークスファンの先輩に屋台で焼きラーメンをご馳走になったことがあった。あの先輩は、今も元気にしているだろうか。ふと、そんなことを思い出した。
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