Sunday, April 22, 2012

炒飯とシルクロード

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    写真は大名華風の炒飯。これにサラダとスープと搾菜の漬け物が付いて780円である。量もかなりあって満足度は高い。美味しい割には店は込み合っておらず、ひとりでゆっくり食事をしたい時には、うって付けの店である。
    前にもちょっと紹介したが、ここは料理もさることながらお茶が美味しく、いつも三杯くらいお代わりする。店員に聞けば、ジャスミンティーと数種類のお茶をブレンドして淹れているらしい。
    店内には日本人のウエイターが一人と中国人と思しきチャイナ服のウエイトレスが四人いた。そのうちの一人だけはどう見ても中国人に見えない。色白で二重まぶたで、私はてっきり日本人だと思っていたが、炒飯を食べ終え、二杯目のお茶をそのウエイトレスが注ぎに来た際に名札を見ると、名札には漢字ではなく、カタカナで四文字の名前が書かれていた。私が「どちらの国の方ですか?」と尋ねると、その女性は「中国少数民族です。」と応えた。私が呆気にとられているとその女性はさらに「新疆ウイグル自治区から来ました。」付け加えた。
    私も行きつけの店で何人かの中国人と話しをしたことがあるが、福岡では山東省や福建省、それに大連などの沿岸部から来ている人が多いようであり、新疆ウイグル自治区のような西部の辺境の地から来ている人は珍しい。私が「モンゴルの近くですね。」と言うと、「モンゴルの西、ロシアの南になります。」とにこやかに応えてくれた。
    彼女との会話はそれだけである。彼女が去った後、ゆっくりとお茶を飲みながら、行ったこともない新疆ウイグル自治区に思いを馳せる。どんな街なのだろうか。頭の中で、昔、NHKの「シルクロード」で見た風景が広がる。タクラマカン砂漠の荒涼とした風景。砂漠に浮かぶ満月。その砂漠をラクダに乗って旅する人々。そして幻の都桜蘭...
    何故、彼女は日本に来たのだろう。何故、日本を選んだのだろうか。三杯目のお茶を飲みながら、しばらく頭の中でシルクロードを旅した。












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