今朝、散歩をしていたら一軒のラーメン屋を発見した。場所は赤坂小学校に程近い住宅街の一角。いつの間にこんなところにラーメン屋が・・・ 自転車を止めてちょっと店内を覗いてみた。店名は「王龍」、いまどきのラーメン屋らしからぬ、飾らない昔ながらのラーメン屋の佇まいである。
早速家に帰って家族に報告。「パパの奢りなら行ってもいいよ」と家内の許可が下りたから、今度は家族4人車に乗ってラーメン屋に向かった。
店に入ると赤いシャツを着た店員が3名。カウンターに腰掛け迷わずラーメンを注文する。ありがたいことに高校生以下は学割がある。麺が茹で上がるまで店主と話す。何でも大分市で昨年店を閉じたラーメン屋の味を伝授したものとのこと。「まだまだ修行の身です」と言う店主、勤勉そうな性格がうかがえる。
ようやくラーメンが目の前に登場する。見た目は写真の通り、チャーシューにねぎ、それにもやしと海苔。大分ではもやしは標準なのだろうか。それに最初から胡椒がかけてあるのも珍しい。どんぶりを抱えてまずはスープをいただく。さっぱりとして臭みのない豚骨は、どこか懐かしい感じがする。麺は久留米ラーメンより少し太めの麺。店員が平ザルで湯切りをする。まだ慣れないようで少し伸び気味だったが、敢えて難しい平ザルを使う心意気を買いたい。
早々と麺を食べ終え替え玉を頼むが、残念なことに替え玉はやっていないとのこと。しょうがないので下の娘の麺を分けてもらう。家内たちが食べ終わるのを待ちながら、この店の味の系譜について考えてみた。おそらくは久留米ラーメンの流れを汲むと思われるスープ。今になっては久留米より、むしろ弟子たちが伝播していった町々に、昔ながらの正統なとんこつラーメンが残っているのではないかと思う。
昨今はラーメンブームで、福岡でもあちこちに新しい店が出店している。カフェ・バーと見紛うようなオシャレな店構え、いつからかラーメン業界は、手軽に起業できるひとつのビジネスとしてもて囃されてしまっている。そんな店に限って残念ながら味は薄っぺらである。しかし赤坂「王龍」は紛れもない本物のラーメン屋である。子供の頃小銭を握りしめて駆け込んだ、懐かしいラーメン屋である。
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