その店は薬院大通り交差点近くにあり、店の名前を”あきこのちゃんぽん”と言う。何だかビックコミックにでも出てきそうな、漫画の題名のような店名である。
三連休の二日目、ひとり自転車に乗って天神界隈を散策した。天神も十年前とは随分様変わりして、警固や今泉あたりは、こじゃれたカフェやブティックが増え、若者たちで賑わっていた。
ようやく喧噪から遠ざかり、この店を発見した。いわゆるチャンポン屋の佇まいではない。街の雰囲気を意識してか、ちょっとカフェのような店構えである。
テーブルに着くと迷わずチャンポンを注文。出て来たチャンポンはあっさり目でちょっとクリーミーな感じのスープで、店の雰囲気にあった家庭的な感じの味だった。
ところで、チャンポンは家で食べるもの、ラーメンは店で食べるもの、私の中ではそういう区分けがある。家庭で作るチャンポンもそれなりに美味しくでき、母が作るチャンポンは店屋物に引けをとらない味だった。
薬院界隈は地方から出て来た若い女性の一人暮らしも多い。ちょっと郷里が恋しくなった時、”あきこのちゃんぽん”の暖簾をくぐり、その家庭的なチャンポンを食べてみてはどうだろう。きっと佐世保出身のあきこ母さんが作ってくれる母親の味と笑顔に癒される筈である。
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