朝焼けのなか鴨が二匹。ゆらゆら、ゆらゆら。
漂って彷徨って、ゆらゆら、ゆらゆら。
夫婦かも、恋人かも。かもかも。
そして僕はランチに迷う・・・
1週間の出張を終え昨夜帰って来た。さすがに1週間のホテル住まいは疲れる。連日遅くまでの残業、そして久しぶりの面々との再会。最後はボロ雑巾のようにくたびれて福岡空港に降り立った。
1週間、六本木に泊まった。今の東京の事務所は品川なのだが、以前事務所があった六本木がどうしても恋しい。水曜日の夜に以前よく行っていた店に顔を出した。店内には客は誰も居ず、ママが一人ぽつんとソファーに座っていた。
とうに流れた思っていたボトルをママが引っ張り出して来た。ほとんど空に近かったが取っていてくれたようでる。また来ることを信じて残していたとママが言ってくれた。
六本木七丁目付近は東京ミッドタウンが完成し、街の雰囲気も少し変わりつつあった。つい最近まで「防衛庁跡地まで」と言ってタクシーに乗っていたが、その呼び名さえ死語になりつつあるような気がする。以前からこの街で生きて来た人や、この界隈のjazzyな感じを愛する人たちは、この街の行く末に不安を抱いている。ママと話していて、そんな深い苦悩を感じた。
1時を過ぎてようやく重い腰を上げた。ママが近道を教えるからと言って、新しく出来た国立新美術館あたりまで道案内してくれた。黒川記章が設計した巨大な波打つような建物の前で私は少し立ちすくみ、そしてまたホテルまでの道をゆっくりと歩き始めた。
街は歴史を守りながらも、さらに新しい水を加えなければその輝きを保てない。六本木7丁目が大好きである。その宝石箱のような輝きをいつまでも失わないで欲しい。
今日から出張で東京に行きます。帰りは26日金曜の夜です。従って明日日曜日の更新はありません。勝手ながらお休みとさせていただきます。
ようやく福岡も秋めいてきました。長かった夏の火照りが、今頃になってやっと取れようとしています。
明日は久しぶりに東京の街をカメラをぶら下げて歩こうと思います。東京の秋をいっぱいカメラに収めて帰ってきたいと思います。
それでは行ってきます。
ピンクにライトアップされた福岡タワー。乳がん撲滅を推進する「ピンクリボン運動」の一環らしく、昨年から実施されているらしい。残念なことなのだが、この運動の認知度はまだ低い。見上げている人々の大半はこの運動を知らないだろう
同様にこの時期、東京タワーやレインボーブリッジも数年前よりピンクのライトアップを行っているらしい。昨年まで東京タワーの近くで仕事をしていたが一向に記憶が無い。東京タワーはもともとが赤を基調としているので、気付かなかったのかもしれない。
福岡タワーと東京タワー。ライトアップの軍配は福岡に上がるだろう。福岡の街に優しく淡く光を放っていた。
4年振りに家族で唐津に行った。4年前まで私たちが住んでいた町である。西の浜まで行って砂浜に娘と立ってみた。自転車に乗ってよく娘達と遊びに来た浜だ。
娘はしばらく海を見つめた後、砂に何か書き始めた。それを私は離れて見ていた。あの頃と同じように娘は楽しそうに砂に何か書いている。あの頃と違うのは娘が随分大きくなったことと、私がちょっと老けたこと。それが少し寂しく思えたのだった。