Friday, December 19, 2025

教頭先生

蔵王にて


 蔵王の旅館の食堂で、教頭先生に会った。教頭先生といっても、私より二回り以上年下の女性の先生である。私がはるばる福岡から一人で来たと話すと、興味深そうに私の顔を見上げた。

 山の中にあるその学校は、小学校と中学校が一つになった、全校生徒七名の小さな学校だという。驚いたことに、その七名の生徒に対して、先生は二十三名もいるらしい。中学校では一学科につき一名の先生を配置しなければならない決まりがあり、その結果、生徒と先生の数が逆転してしまったのだそうだ。
 昨夜は父兄との懇親会があり、この旅館に一泊したという。そして今日はスキー場開きがあり、生徒たちと参加する予定なのだと、少し嬉しそうに話してくれた。

 教頭先生は早々に食事を済ませ、食堂を後にした。一人残った私は、コーヒーを飲みながら山あいの学校に思いを巡らせた。七人の生徒たちと二十三名の先生が楽しそうにゲレンデを滑る風景を想像して、なんだか心がほっこりしたのだった。





Wednesday, December 17, 2025

飯坂温泉にて

飯坂温泉@福島




    夜明け前 雪に足跡 残しつつ
    鳥居くぐりて 捧げる祈り








Tuesday, December 16, 2025

芋煮

芋煮


   
    温泉宿の女将が芋煮の鍋を運んできた。
    芋煮に使う芋は悪戸芋という地元の品種らしく
    この芋でないといけないと言う。
    男山の吟醸酒を飲みながら、その悪戸芋を頬張る。
    外は雪が静かに降り積もっている。
    もうこれ以上、何もいらない。




コーヒー

鳥兜駅にて




    蔵王ロープウェイを上ってカフェでコーヒーを飲んだ。
    標高1387m。気温はマイナス10度。
    真っ白な世界を眺め、熱いコーヒーで暖をとった。
    





ホームにて

作並駅にて




   仙山線に乗って山形へ向かう。
   ふと目を覚ますと、雪景色の中にいた。
   通過列車を待つしばらくの間、降り積もる雪を眺めていた。









Friday, December 05, 2025

別府にて

めぐみ@別府




   マッチ箱 昭和の流儀 なつかしく
   湯は熱きなり 別府温泉







豊後路





    豊後路の 残りわずかを 野に歩み
    暮れゆく秋に 汽笛たゆたう





Monday, November 24, 2025

屋台玄海にて

玄海@天神



   創業は昭和25年。店主は当時8歳だったらしい。
   メニューは天婦羅のみ。
   エビにイカにイワシにキス。
   椎茸にピーマンにレンコンなど。
   八十過ぎのご夫婦が丁寧に揚げてゆく。

   大の里と安青錦の相撲について、あれは物言いを付けるべきだったと店主。
   店主の話にうなづきながら酒を飲む。
   九州場所も千秋楽まであと二日。
   博多も冬を迎えようとしていた。



Friday, November 21, 2025

晩秋

三の丸広場




   枯葉舞う道を歩く
   あっという間に 秋が終わろうとしている
   あっという間に 一年が終わろうとしている







Friday, November 14, 2025

きざみうどん

きざみうどん@あじくら




    鳥取の 締めはあじくら きざみうどん
    女房と二人 並んで啜る