金曜の夜。小林君と二人でうどんを食べた。
俺はえび天、小林君はきつねだ。
こっちでズルズル、あっちでズルズル。
ズルズル、ズルズル。ズルズル、ズルズル。
あ〜、ズルズル。ふーふー、ズルズル。
ズルズル、ズルズル。ズルズル、ズルズル。
わずかに俺の方が早く食べ終えて、小林君を見た。
小林君はまるで祈りを捧げるようにどんぶりを両手で抱え上げ
最後の一滴を飲み干していた。
そしてその最後の一滴を飲み干すと、静かにどんぶりをカウンターに置き
ニコッと笑った。
金曜の夜、僕らはうどん屋でささやかに週末を迎えた。
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